既に何人か書かれていますが、旧海軍の航空特攻兵器です。
概念としては、ロケット推進のグライダーですが、もっとはしたない表現を用いるならば「昭和20年版有人巡航ミサイル」と呼ぶのが実態に近いでしょう。
推進剤の積載量の関係で行動範囲が戦艦の主砲の射程程度しかないため実際の運用には双発機に吊るされて戦場へ行きましたが、あまりの重量に母機の機動性が大きく損なわれ多数の戦闘機に援護されて制空権を取った状態でなければ集団使用に耐えないような代物でした。
しかし、制空権が取れるくらいなら通常攻撃でもそれなりの戦果は挙がるわけで、その存在自体が激しく矛盾していると言えます。
初陣では、十分な数の援護戦闘機を用意できなかったため、出撃した母機は全て桜花を発進する前に撃墜されたと言われています。この編隊の指揮官であった野中五郎中佐は「この槍、使い難し」と使用を否定したと伝えられます。
その後は、少数機によるゲリラ的使用によってわずかに戦果を挙げたとされますが、実に費用対効果の悪い兵器だと言えるでしょう。
なお、海軍は特別攻撃機(必ずしも体当たりとイコールではない)には「花」のつく名前を命名することになっており、この他にもジェット機「橘花」、パルスロケット機「梅花」、陸軍の「剣」の海軍版である「藤花」などが試作されています。
===補足===
ちなみに、申し忘れましたが40代男性です。
- 回答者:軍ヲタウザい?(笑) (質問から2時間後)
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