文法をいじくるのが好きだった元受験生です。長くなってしまいましたが…
個人的には基本的に英語も日本語も、書いている人の癖が出るもので正解は特にないと思ってます。受験英語は、そういう癖のなるべく少ないもの、文法構造を正確に組み立てたものを扱えるようになる能力を重視してると思います。(今はわかんないですけど、私が受験してた頃はまだそうでした。)で、疑問に思われている英文は、その癖がけっこう強い文なので混乱するんだと思います。(受験英語としてクリアな答えを出すにはちょっと難儀な問題だけど現実にはあり得るものということです。)
日本語だってこの文節はどこにかかってるんだろう?っていうのが二通りにとれることはたくさんありますよね。(「私は昨日入院した友人のお見舞いに行きました」→「昨日行った」のか「昨日入院した」のか、など。)だいたい文脈と意味内容で判断して、ありえない選択肢を排除してます。あるいは、しゃべりはじめと終わりでは文法的には間違っているけど意味は通じるし、つい言ってしまう表現というのもあります。スポーツ選手のインタビューなど。(「今日の勝因は、みんなで集中して最大限に力を発揮しました」など。)
では問題について。
一つ目の英文はaが余計でしょうが、意味はおっしゃる通り。
質問者さんの疑問は、ふたつめの英文は、あげられている3つの要素(A:are acquired, B:can be got rid of, C:replacedとします)は、正解の訳文では後者ふたつ(B,C)をまとめてある(by making other choicesが後者2つ(B,C)にかかる)し、ふたつめの文の中のうしろのほうのandをひとつめの英文のandと同様に【そして】として扱っているが、そうではなくby以下はCにのみかかっているとする&3つすべてを並列に扱うのではだめなのか?というご質問だと思いますが、そうではない(正解とされる訳文がそのままでも正しい)と思います。(私の解釈です。さらに言うと、質問者さんによる正解とされる訳文の解釈も私のとは違います。これから説明していきます。)でも、厳密にはそうではない、なので、日本語を感覚的にとらえられる私たちにとってはどっちも意味は一緒です。
私の解釈を説明していきます。
まず、接続詞は、「順接」「並列」などの意味があってandの意味として、【そして】とおっしゃってるの(ほかの回答者さんの言葉ではand then)は「順接」だと思います。その言葉を使わせてもらってますので。
質問者さんの疑問のひとつめは、“訳文では、ふたつの英文のなかにでてくる3つのandはそれぞれ、「順接」「並列」「順接」に訳されているが、意味は「順接」「並列」「並列」だからそうとわかるように訳すべきではないのか?”ですよね?
私の解釈では、“英文も、訳文も「順接」「並列」「並列」”です。(質問者さんによる正解とされる訳文の解釈も私のとは違います。と言ったのはこの部分です。)
また、もうひとつの質問者さんの疑問は、by making other choicesはCにのみかかるのではないか?だと思いますが、それは違うと思います。もしそうなら、A,B,Cはすべて同じ線上で並列に並んでいることになりますが、そうではないからです。A and, B and C のABCがすべて同じ線上ではなく、AとB+Cが並んでいます。A+(B+C)です。根拠は、動詞の形です。are acquired と can be got rid of と並列に並べるためには replaced は can be replaced の形であるべきと思いませんか?
もちろん、can beが繰り返しになるので省略したのかもしれないです。
そこでカンマに注目します。
(質問者さんが入力されたときにふたつめの文を間違えないって前提ならになってしまうのですが、)普通に書くならカンマは余計なんですが、最後のふたつがまとまりだってことをわかりやすくするために文法をちょっと無視してカンマをいれたんじゃないかなと思います。(これが「癖」です。前者の日本語訳の文だって「決して不可能ではない、と覚えているのは」の部分で勝手に読点をいれてますよね。これは、文全体が長いので「と覚えている」の内容に該当する部分がわかりやすいように挿入された読点だけど場合によっては不要のものだと思います。)
つまり、正解とされる訳文が、少々感覚的で意味が複数にとれる文になってしまっているだけ(質問者さんが言っているように「文の構成上繋げられるし綺麗だから繋げただけ」)で、意味内容は「他の選択をすることによって捨てたり【そして】取り替えたりできる」とは限らず、「他の選択をすることによって捨てたり取り替えたりできる」とも読めます。そして、「捨てたり、他の選択によって取り換えたりできる」では「他の選択肢によって」がCにしかかかっていないので×となるでしょう。なので冒頭の結論になります。(何度も言いますが、私の解釈ですが。)
が、繰り返しになりますが、最後のandが「順接」か「逆接」かは、確実にどっちでもいいと思います。あんまりかわりません。
By以下がどこにかかるかについては、カンマのあたりが微妙なので、受験でもしこの問題が出て不正解にして合格点に影響するような問題だったら、生徒に泣きつかれて予備校の講師陣とかが出題校に質問状を出せるかも、くらいの微妙な問題だと思います。
あと、受験の参考書って、すぐ出版しなきゃいけないし、バイトの大学生(東大生とか、ちゃんと成績とってた実績がある人ですよ)が解答作ってたりするので(受験勉強の記憶が新鮮なので、人選として悪いチョイスじゃないんですが)雑なところ、誤っていることも多々ありえると思います。有名な(全国的に知名度があるモノに限らず、局地的にハイレベル受験生に人気のものもあります。)版を重ねている問題集か、とかがその解答の信用を高める一因になります。
いろいろ考えてみたんですが、見当違いだったら申し訳ない。お役に立てたら嬉しいです。
受験生のころは、数学の解答を見ていつも、これ絶対誤植だろって思ってたけどたいてい自分が間違ってたものです。。。
===補足===
あ、もしかしたら質問者さんはふたつめのandも「順接」だと思われているのかもしれないですね?それもありだと思います。今気付きましたが、全部「順接」でもいいかもしれない。でもそれは訳文にはあらわれにくいですね。結論は、「他の選択をすることによって捨てたり【そして】取り替えたりできる」でも「他の選択をすることによって捨てたり取り替えたりできる」でもよいけど、by以下のかかる場所が微妙なので、「捨てたり、他の選択によって取り換えたりできる」「捨てたり、【そして】他の選択によって取り換えたりできる」はやめといたほうがよさそうです。