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ベテルギウスについて詳しく教えて下さい

  • 質問者:yuyuto
  • 質問日時:2011-08-02 12:00:39
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ベテルギウス (Betelgeuse) はオリオン座α星で、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンとで冬の大三角を形作る。

M型の赤色超巨星。バイエル符号αが付けられているが、ベテルギウスは変光星でもあり、極大期を除いてβ星のリゲルより暗い[脚注 1]。また全天で9番目に明るい恒星である。

2008年になり、定説となっていた427光年という推定距離が大幅に改められ640光年となった。

ベテルギウスの変光は、1836年にジョン・ハーシェルによって発見された。脈動変光星のSRC型半規則変光星の代表星であり、5.8年周期で0.0等 - 1.3等[1]の間を変光する。

ベテルギウスは、肉眼で観測できる数少ない変光星の一つである。冬の脈動型半規則変光星の中では、最もはっきりとした変光を示す。冬に見える半規則変光星には、他にオリオン座W星[脚注 2]やうさぎ座RX星[脚注 3]などがあるが、どちらもベテルギウスほどはっきりした光度変化は見られない。

直径ベテルギウスは、地球からの見かけの大きさ(視直径)が2番目に大きい恒星である(1位は太陽)。

1920年にアルバート・マイケルソンとフランシス・ピーズはウィルソン山天文台の2.5m反射望遠鏡に干渉計を取り付け、その視直径が約0.047秒であることを見出した。これは、400km離れた所に置いた野球ボールと同程度である。

ベテルギウスを太陽系の中心に置いたとすると、火星軌道を大きく超え、木星軌道の近くまで達する[4]。以上はまだ、干渉パターンから得られる間接的な情報であった。

1970年代にアントニー・ラベイリはスペックル干渉法によって、ベテルギウスの実際の星像を得ることに成功している。 また、1995年にはハッブル宇宙望遠鏡により、太陽以外の恒星では初めて(干渉法を用いないという意味で)直接その姿が撮影された[5]。

最近の研究2009年時点のベテルギウスは、15年前の測定時と比べると15%も小さくなっており、しかも加速的に収縮しているらしいことがわかった[6]。また、2010年1月にはNASAが、ベテルギウスが変型している事を示す観測写真を公開。ガスが流出し表面温度が不均一になるなど、恒星が不安定な状態にあることが示された[7][8]。近年の観測や研究により、その形状は球形ではなく、大きな瘤状のものをもった形状であるとされている。

ベテルギウスは(天文学的スケールで)超新星爆発がいつ起きてもおかしくない赤色超巨星であるのは知られていたが、最近の観測結果が近い将来(人間スケールで)の超新星爆発の前兆現象を捉えているのではないかとされている。[要出典]

超新星爆発ベテルギウスは、地球周辺で近い将来II型超新星爆発を起こすであろう赤色超巨星の一つに挙げられている。これは、ベテルギウスの質量が太陽の約20倍もあり、かつ脈動変光するほど赤色超巨星として不安定な状態にあるとされるからである。

ベテルギウスが主系列星の段階に入ったのは約1000万年前と推定されているが、質量が大きい星ほど核融合反応が激しく進行するので短命となる(太陽及び太陽とほぼ同じ質量の恒星の場合、主系列星段階は約100億年続くと推定されている)。このシナリオは質量の大きな恒星の典型的な一生である。

ベテルギウスが超新星爆発を起こした際には地球にも何らかの影響が出ると言われていた。(過去の地球における生物大量絶滅のうち一つに、ガンマ線バーストの直撃が原因ではないかとされるものがある) これは、ガンマ線(ガンマ線バースト)により、オゾン層が傷つくことで惑星および生命体へ宇宙線が多量に降り注ぐからである。

超新星爆発の際のガンマ線放出については、近年恒星の自転軸から2°の範囲で指向性があることがわかっている。 これについて、NASAはハッブル宇宙望遠鏡でベテルギウスの自転方向の観測を実施。その結果、ベテルギウスの自転軸は地球から20°ずれており、ガンマ線バーストが直撃する心配はなくなったとされる。

なお、超新星爆発した際の明るさについてSN 1054と同規模の爆発と仮定すると、地球からベテルギウスまでの距離は、かに星雲までの距離のほぼ1⁄10であるため明るさは100倍程度と概算できる。SN 1054は-6等級以上の明るさだったと推定されるので、100倍だと-11等級を越える明るさとなる。これは半月よりも明るく、昼でも点光源で輝くことになる。その後は中性子星またはブラックホールとなると考えられている。

名称固有名ベテルギウス
綴り
原綴りの Betelgeuse は英語の文献によく見られる綴りで、[ビートルジュース][9]のほか、様々に発音される。これはフランス語綴りの Bételgeuse から来ている[10]。Betelgeux とも綴る[10][11]。
ドイツ語では Beteigeuze と綴るのが一般的で、[ベタイゴイュツェ(ー)] というように発音される[12]。それ以前のラテン語の文献では Betelgeuze と綴られた。他にもさまざまな異綴りがある。
仮名表記
現在では、ほぼ「ベテルギウス」で定着している。野尻抱影は著書や時期によって「ベテルゲウズ」[11][13]、「ベテルヂュース」[14][15][16]、「ベテルギュース」などと表記している。天文書以外では、しばしば「ペテルギウス」と誤記されることもある。他にも「ベデルギウス」、「ベテルギウズ」といった表記も見られる。
語源
ベテルギウスの語源は、日本では「巨人の腋(わき)の下」の意味のアラビア語 Ibṭ al Jauzah [イブト・アル=ジャウザー] から来ているとされている[13][17]ことが多いが、この説は日本国外では有力ではない。それは、アラビアにおいてこの星に「巨人の腋の下」という意味の名前がつけられていない - 実証がない - からである。そもそも、アル=ジャウザーに「巨人」という意味はない。アル=ジャウザーは、アラビアの古い伝承に登場する女人名で固有名詞であり、どのような意味合い持っていたのか失伝していてわからない[18][19][20]。アラビア語の語根 j-w-z に「中央」という意味がある[21]ことから、アレンは「中央のもの」と解釈し[22]、またこれとは別に、G・A・デーヴィス Jr は「白い帯をした羊」と解釈している[17]。
実証的な見地からは、「ジャウザーの手」を意味するこの星のアラビア名の一つ、Yad al-Jawzā' [ヤド・アル=ジャウザー] に由来するとする説が有力視されている。この査閲は、ドイツでは20世紀の中頃には既に知られていた[23]が、1980年代になると英米でも知られるところとなり[24][25]、日本でも2010年代になってようやく知られるところとなった[20][26]。アラビア文字の"ﻴ" (y) と"ﺒ" (b) はドットが1つか2つかの違いだけなので、写本の段階でか、ラテン語に翻訳する段階で誤写されたのではないかと考えられている[20][21]。
他にも、アラビア語の Bayt al-Jawzā' ([バイト・アル=ジャウザー]、直訳すれば「双子の家」だが、ここでは黄道十二宮の1つ「双児宮」のこと)とするなどの説[27]もある。
Menkab
ベテルギウスの別名としては、この星のもう1つのアラビア名 Mankib al-Jawzā' ([マンキブ・アル=ジャウザー]、「ジャウザーの肩」の意)から来た Menkab [メンカブ] がある[28]。この星の位置と混同されて、ベテルギウスの意味とされることもある[29]。
中国名中国では参宿第四星(參宿四)。

和名
『日本星名辞典』に掲載された図と注釈の再現ベテルギウスの和名は「平家星」(へいけぼし)とされている [30][31][32][33][34][35]。

岐阜県において、平家星・源氏星という方言が見つかっている[34][36][37]。 これは1950年に野尻抱影に報告された方言であり[脚注 4])、ベテルギウスの赤色とリゲルの白色を源氏と平家の旗色になぞらえた表現に由来したと解釈されている。 野尻は農民の星の色を見分けた目の良さに感心し、それ以後は渋谷のプラネタリウムで解説する際には、平家星・源氏星という名称を使用するようになった[36][37]。

天文誌、図鑑、野尻抱影や藤井旭の著書をはじめ、多くの本で、ベテルギウスの和名を「平家星」と特定した上で、岐阜の方言であるとしている [34][36][37][39][40](ただし、岐阜県の揖斐郡横蔵村(現揖斐川町)においてベテルギウスを源氏星とする村の古老が一名いたことが野尻抱影によって紹介されており [36][37]、民俗学の見地から異論を唱える研究者もいる[脚注 4]。

増田正之は1985年に、富山県高岡市の市立伏木小学校において、ベテルギウスを平家星とした方言を見つけている[41]。

また、滋賀の虎姫(現・長浜市)でベテルギウスを金脇(きんわき)とする方言が発見されている。これは、オリオン座の三つ星の脇にある関係とベテルギウスの金色とリゲルの白色とを見分けた表現から来ている。このように星を色で見分けた表現は、世界的に類を見ないと言われている[36]。

その他、ベテルギウスが含まれたアステリズムの方言はベテルギウス関係の方言を参照。

北尾浩一の見解
北尾浩一は、著書の中で揖斐地方で発見された源氏星(げんじぼし)をベテルギウスとして分類している[38][42][脚注 4]。
多くの書籍で、平家星がベテルギウスを示す岐阜の方言とされている事について、野尻抱影の著書における村の古老の証言と逆であると指摘している。北尾は再調査を行い、発見地とされる揖斐地方では一般的に認識されている源平の旗印の色とは逆であったことを確認している[43]。この見解が最初に発表されたのは2005年であり、野尻は既に亡くなっていた。 野尻は平家星をベテルギウスと特定したが、香田より第一報を受けた後、1000回を超えるやり取りの後、初めて信用したと証言されている[43]。

  • 回答者:匿名 (質問から18分後)
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

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  • 回答者:名無し (質問から22時間後)
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  • 回答者:名無し (質問から22時間後)
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