以前に私が各種文献を元にしてまとめたものをご紹介します。
●2002年国内売上高31位70億円
●生薬名:鬱金(ウコン、和名:ハルウコン)、姜黄(キョウオウ、和名:ウコン)、莪朮(ガジュツ、和名:ガジュツ)、ショウガ科の植物でハルウコン、アキウコン、ジャワウコンなどがあり、ガジュツは近縁種
●根茎を利用し、薬理作用として胆汁分泌を増加させ、色素は胆嚢収縮を惹起する
●主成分のクルクミンはコレステロールの溶剤となり、胆道結石治療に用いられる、肝細胞を刺激し、胆汁排泄促進。ただ大量摂取では肝臓の脂肪変性を起こす報告がある
●健胃作用、子宮収縮作用、降圧作用、心臓促進作用、呼吸興奮作用、抗菌作用等も報告されている
●米ハーブ製品協会クラス2b(妊娠中に使用しない)、2d(胆汁管障害・胆石には不使用、キョウオウは胃潰瘍、胃酸過多に不使用)
●通経作用、子宮収縮作用がある
●アキウコンはカレー粉や食品添加物の着色料に使用
●食品添加物のウコン色素(ターメリック、クルクミン)には変異原性報告
●ハルウコンは苦味と辛さが強く食用には不向きで、中国では薬用
●ジャワウコンは恐らく消化障害に恐らく有効
●その他は情報不十分
●長期大量摂取は恐らく危険、胃に刺激や嘔気を生じる
●血液・体液用剤『ワルファリンカリウム(ワーファリン/エーザイ)』との併用は、ウコン中のクマリン、クマリン誘導体に抗血液凝固作用があるため、副作用として出血傾向となる。
●薬事法では「根茎」について「医薬品的効能効果を標榜しない限り食品として認められる成分本質リスト」に収載
《近縁種のガジュツについては以下のとおり》
●ショウガ科植物
●一般名:ゼドアリー
●米国ハーブ協会クラス2bで、妊娠中禁忌
●月経過多の人は注意という報告がある
●薬事法では「医薬品的効能効果を標榜しない限り食品として認められる成分本質リスト」に収載
●ウコンの1種で「ウコン」の項参照
以上の点から、医学的にはウコンそのものの健胃作用等により二日酔いというか、胃酸分泌等に影響し一定の有用性はある胃のではないかと思われます。
ただ、製品によって配合量や種類の違いなどもあり、市販のいわゆる健康食品にどこまでの有用背有為があるかは不明です。
同時にそのまの摂取はおそらく濃度の問題から有用性、有効性より危険性の方が先に出てくる可能性がありますし、それを飲用する人や飲用されるときの体調、性別、年代、既往症等によっても変わってくると理解すべきと思います。
ただ、市販のいわゆる健康食品は、あくまでも食品ですので、有効性については限界があり、食品としてみるようにしておくことが大切で、薬ではありませんから、それに効能効果を求めるのは多少無理があると思われます。一方でそれを飲んでいることでの心因効果はあると思います。