話を単純化するために利息、手数料を無視して説明します。
●銀行の外貨預金の場合
・10万円を入金し1000ドルを外貨預金した。
レート100円×1000ドル=10万円の価値。
・1ヵ月後にレートが95円になった。価値は9万5000円だがそのまま置いておく。
・2ヶ月後にレートは103円なった。価値が10万3000円になった。
~この動きのなかに大きな損失という話はない。
●FXの場合<例1>
・10万円を入金し1000ドルを買った。
レート100円×1000ドル=10万円の価値。
・1ヵ月後にレートが95円になった。価値は9万5000円だがそのまま置いておく。
・2ヶ月後にレートは103円なった。価値が10万3000円になった。
~この動きのなかにも大きな損失という話はない。外貨預金と全く同じです。
●FXの場合<例2>
・10万円を入金し、2万ドルを買った。
レート100円×2万ドル=200万円分の取引額だが、価値は入金した10万円。
(FXはこれができるのです。レバレッジをかけるといいます。
この例は「レバレッジ20倍」でたった10万円で200万円分のドルを買った
ことにできるのです)
・1ヵ月後にレートが105円になった。
レート105円×2万ドル=210万円分の取引額。
当初200万円だった額面が210万円に上がった→プラス10万円。
ここで全額出金すると、当初入金額10万円+額面上昇差額10万円=計20万円が
手に入ります。
~10万円がなんと2倍の20万円になりました。おいしい話ですよね。
●FXの場合<例3>
・10万円を入金し、2万ドルを買った。
レート100円×2万ドル=200万円分の取引額だが、価値は入金した10万円。
(FXはこれができるのです。レバレッジをかけるといいます。
この例は「レバレッジ20倍」でたった10万円で200万円分のドルを買った
ことにできるのです)
・1ヵ月後にレートが95円になった。
レート95円×2万ドル=190万円分の取引額。
当初200万円だった額面が190万円に下がった→マイナス10万円。
入金した10万円丸まるの損が出た。
もう入金額残がなくなってしまいましたので、取引業者から退場させられます。
~結果、10万円を失いました。
いかがでしょう。
FXの場合<例3>が「売買せずにおいておけばいいのに・・・」ができなくなり大きな損失を出してしまう例です。
FXの場合<例2>を夢見てFXに取り組んだはずなのに・・・
外貨預金とFXの場合<例1>は同じリスクです。レバレッジ1倍。
手数料がFX業者のほうが圧倒的に安いので、レバレッジ1倍が守れるのならFXをお薦めします。
レバレッジ2倍ならまあ安全といわれます(上の<例3でも2倍ならそのまま置いてもかなり余裕があります>)が、ついついこのレバレッジを上げていってしまうのです。もうドルは下がらないだろうから、レバレッジを4倍に上げてみよう。すごく儲かるぞ!・・・と。そしてこれがうまくいってしまうと、「ドルは下がらないもっと上昇しそうだ、レバレッジを6倍にしてみよう・・・10倍にしてみよう・・・と知らず知らずのうちにレバレッジが上がってゆきます。そして、思いもしないときに、ドルが暴落したりします。一度に10円下がったり、昨年夏の124円だったドルは3月に95円になりました。<例3>はたった5円の下落で大損失の例ですが、現実にドルでも30円近く下がっています。それでも大丈夫なようにレバレッジをご自身でコントロールするのが大変なのです。
FXは「欲」という誘惑に勝てるかどうかのご自身との戦いなのです。
レバレッジの誘惑に自分が勝てるかどうかだと思います。
一攫千金をお考えでしたらお薦めしません。長期の外貨預金の代替でしたらお薦めします。