よく「燃費対策グッズの効果は?」という質問やQ&Aがありますが、この回答は非常に困難だと思います。
端的な例が「何もしないで燃費が一定か?」と言えばそうでは無いからです。
そう言った意味では、既に多くの皆さんの回答が「省燃費対策」その物でしか無いと思います。
基本的には「惰性で動く」。
すなわち、動くならば「加速しない」「減速しない」。
止まっているなら「エンジンは止める」。
これに尽きると思います。
こういった中であまり認識されていないことは、エンジンブレーキとフューエルカット、アクセルのベタ踏み(加速出来ないアクセル開度までの踏み込み)の考え方でしょう。
「エンジンブレーキは省燃費対策」と言われていますが、それはフューエルカットを最大限に利用して、走行時の再加速に対して有効に生かした場合ぐらいであって、このフューエルカットの間が燃費∞km/lになるということで、シフトダウンによるエンジンのポンピングロスで無用に減速してしまっては、再加速のためのエネルギーが無駄になります。
ゆえに、たとえ長い坂であっても、極端なエンジンブレーキは使わず、むしろトップギアで下り、ブレーキのフェードが起こらない程度に小気味良くブレーキを踏んで、速度を抑えつつ再加速に備えます。
また、「最近のクルマは電子燃料噴射だからベタ踏みしても燃費は変わらない」というのも少々ウソで、加速しない踏み込み以上は負荷が減少した時のための加速(エンジン回転を上げる)に備えたプラスαの燃料噴射が行われていますから、踏み込んでも加速しないポイント以上の踏み込みでは微妙に燃費が落ちます。
(そういう設計にしないと、負荷が急激に軽くなった場合のエンジンレスポンスが悪くなって、「何だこの加速しないクルマは?」となりますので、その他の諸条件とともに各社省燃費対策に絡むノウハウになっていると思います)
ゆえに、基本的には加速が必要な時には、加速の出来るギア選択(ATであればキックダウンさせて中途半端に加速出来ない様なギア(CVTの場合はレシオ)にして無理無く加速し、出来るだけその後に「アクセルオフ」の惰性かフューエルカットで走行出来る様に運転します。
ハイブリッドの様にエネルギー回生が出来ないエンジン車においては、恐らく把握し難いこの2つが実践出来るか否かが、燃費改善の最終の肝になるのではないかと思います。